文章力を鍛えるにはどうすればよいのか。
いまやSNSでコミュニケーションをとる時代、文章力が必要になってきている。
文章力を鍛えるには本を読めばいいとよく言われている。
果たして本当にそうなのだろうか。
確かに、文章がうまくなりたいならうまい文章を見て、吸収すればいい。しかし、文章を書くときには自分の思考を整理するという作業が必要になってくる。ぱっと思いついた事柄に関連性を持たせて、つじつまや意味が合うように交通整理をする。それから初めて文章を書く。
つまり、文章を書くという作業は実は大した作業ではなく、本当に大切なのは「自分の頭で考えること」「自分の理論を整然とさせること」というわけだ。
さて、その二つができるようになる、あるいはさらにレベルアップさせるにはどうすればよいのか。
まず、「自分の頭で考えること」。これはもう、経験が物を言う。ふとした「なぜだろう」を無視せず向き合う。そしてそれを積み重ねる。「書を捨て、街へ出よ」というわけだ。そうなると読書というのは弊害しか生まない。さらに悪いことに読書をしていると、引用をしたくなる。偉人の名言や小説のセリフなど。これは自分の考えを他社に代弁させているだけであって、ある意味では卑怯ですらある。もちろん、引用も使いようによっては素晴らしい効果を発揮する。しかし安直に使うと、薄っぺらい人間だと思われることだってある。そういう意味で安易に使う手段ではない。
本なんて読まずに、外へ出ていろいろな経験をする。経験に勝るものはない。
そう考えるのは少し乱暴だ。
愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ。という言葉がある。つまり経験だけでは、自分の目でみたこと「しか」得られない。無論それは非常に大切なことではあるが、それだけでは少し物足りない。では、他人の経験から拝借しよう、これが「歴史」というわけだ。
歴史を知るにはどうするのか。ここで歴史書を読み始めるのは馬鹿だ。他人の歴史を知るには、その人本人の話を聞けばいい。別に偉い人じゃなくてもいい。誰だっていい。要するに「会話」をすることが大事だということだ。もっといえば「聞く」ということがなによりも必要なことだ。
次に「自分の理論を整然とさせること」だが、これもつまりは相手に伝わるように話をする、ということなのだから、会話を通じて学んでいくのが手っ取り早いだろう。こちらは「話す」ということが大事になってくる。しかし、「話し上手は聞き上手」という言葉もあるように、まずは聞くことが大切になってくる。
そうなると、文章力というのはとどのつまりコミュニケーション力に直結しているということになってくる。家で毎日読書をしている人よりも、本なんて読まずそのへんを遊びまわっている人のほうが文章力がある、ということだ。しかしそれでは、違和感は拭えない。
僕がここまで言ってきたのは「包丁の使い方を知っているだけで、うまい料理が作れますか?」ということだ。つまりいわゆる文章力というのは文章の書き方だけであって、面白い内容を書けるかどうかはまた別の話だ。そしてここまで「読書は必要ない」と言ってきたのは、僕にとって真の文章力とは「他人を唸らせる内容が書けること」だからだ。
確かに文章力があれば、書くのも楽になってくる。本を読み、それを鍛えることは決して無駄ではない。しかしそれは、やりたい人がやればいい、文章を書くのが好きな人がやればいいものだ。しかし、真の文章力はすなわちコミュニケーション能力であって、これがないというのは死活問題といっても過言ではない。
そもそも文章などというものは、話すこととなにが違うかといえば文字に起こす作業をする上である程度のルールがあるというだけだ。そのルールさえ知っていれば、あとは自由に書くことができる。その程度の文章力ならば学校で習うし、そこまでの読書量は必要ない。
読書量が多い人というのはただ単に読書が好きなだけであって、「頭がよくなるから」という発想で読んでいるのはその発想が馬鹿だ。読書が嫌いならば外へ出て他人を話をすればいい。
ちなみに僕は読書が好きだ。しかし、読んで得た知識を実生活で活用できる機会はほとんどない。読んでいるのが小説が主だということもあるが、やはり人の話を聞いたほうが、生きていく上で有用な知識は得られる。
しかし、本を読むメリットもないわけではない。むしろ絶大に多いのだが、モノには限度があり、アホほど読めばアホしか出来上がらない。視野が凝り固まる。狭く深い知識というのは、一般的にあまり歓迎されない。
ほどほどに読んで、遊ぶ。遊びの片手間に本を読むのが一番の理想だと思うのだが、気がつけば家でページをめくっている僕は、やはりアホなのだろう。
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sextelefon (火曜日, 31 10月 2017 21:47)
ośliznąć
sextel (金曜日, 03 11月 2017 19:01)
nienarzynany