つける機会があまりないくせに、なぜか香水を買うことがあります。
つい3日前もそうだったのですが、これで3本目というなんかめっちゃオシャレな人みたいになってます。ちなみにアウスレーゼ・トロッケンというのを買いました。夏っぽいです。
ビッキー・ホリディです。
友人が大学院の博士課程に合格したということで、一緒にエリック・クラプトンのライブへ行きました。チケット取るときはまだ受験勉強中だったのですが、「受かったらお祝い、落ちたら慰める」ということでどっちにしても行くことになってました。来日も最後っぽいなんて言われてますし。
結局、友人は見事に受かっており、ウザいくらいにテンションが高かったです。受かっているだけに僕にはなにも言えないというのが、またウザかったです。
ただ、まあ、僕の本の解説を書いてくれたしなあ、と。しかもノーギャラで。なので僕は彼女に足を向けて寝られない身分なんです。
彼女とは小学生のころからの付き合いで、そのころから只者じゃない感がハンパなく、この歳になってそれが真実だと気づかされました。
電車の中でいきなり「究極的にポジティブな人」を演じ始めますし。
彼女「――そうですねえ。なんていうか、ただ生きてるってだけで成功しちゃう、っていうか、失敗をしたことがないんですよね。たまに退屈でわざと失敗をするんですけど、それすらも美しいというか、成功しちゃう……失敗することに成功しちゃうというか……」
というインタビューを受けている体で話が始まり、
彼女「――敢えてスキを作ってるんですよ。完璧だとやっぱり可愛げがないというか……」
俺 「日本庭園の『わび・さび』に通ずるものがありますね」
という具合でこの茶番は、竹橋駅から和光市駅の先へ電車が走る中で粛々と進められていきました。
誰も止めてくれないので、これはどちらかが倒れるまで終わらないな、と思っていました。これは茶番という形を借りた、いわば決闘なわけです。笑ったら負けなんです。
そう考えると、僕としても、相手は日本近代文学の学者とはいえ、作家志望の端くれとして負けてはいられません。って分が悪いよ。藤原拓海にトラクターで挑むようなもんだよ。
そんな彼女も春に彼氏と同棲するらしく、こんな変わった人間にもちゃんとパートナーができるんだなあ、と少し自信が持てました。
そして先日振られました。
フーバーですね。