いくつか見えるあの月たちの
あっちはおれのでこっちのはお前の
そんな夜もあったけど
見えないNight line 夜明けはまだか?
そんなことおれたちには関係ないね
大切なのは変わろうとしていることを受け入れること
どうせクラインの壺みたいにさ
なんもかんも
境目なんてありはしないんだから
野暮な生活を嘆くなよ
若くはないと諦めるなよ
つまらない近い将来にため息ついてさ
アルバムを開くのってなんか嫌だね
あのころのヒーローはいまなにをしてるだろう
どんなにシケてるとしても
おれは信じてるよお前のそのパンク
お前はいつだっておれのヒーローさ
だから振り返るなよ
下を向くなよ
空を見上げるなよ
前も見るなよ
あの娘だけを見ていろよ
おれは小さく舌打ちして
ポッケの中で中指立てて
それでもおめでとうと言うよ
夢を捨てたなんて言うなよ
夢は叶わないから夢なんだ
だったら夢は夢
そのまんまにしておけばいい
結婚したって捕まったって
おれは好きだよお前のそのパンク
感情を無くしたシャム猫が言う
「ゴッホがなぜ耳を切ったのか、わかるかい?」
レンガを投げたら慌てて逃げ出した
そのときから世界中が
なにもかもが輝いて見えたんだ
そこには夢があって希望もあって
絶望が無かった
それじゃちょっと退屈だよね