嘘をつきそびれました。
ビッキー・ホリディです。
いま、タイトルの、マーラーの交響曲第9番を聴きながらこれを書いています。
クラシックも好きなんですが、作業用BGMって感じで聴くので僕からすれば今日はマーラーであれば何番であろうと別に構いません。
でもクラシックを聴いて、「ここのアンダンテが云々」とか語れるようになるとカッコいいですよね。音楽を聴く用の部屋とかあって、高級なプレーヤーみたいなのを揃えて、ゆったりとしたイスに身を任せて浸るように聴く。で、そこには本棚もあって、ゆったりとしたイスでゆったりと読書ができたりなんかして。横に小さなテーブルを置いて、コーヒーとかあればもう最高ですね。
あ、そうそう、ドラマ『結婚できない男』の、主人公の部屋みたいな感じです。でもあんな広くなくていいな……掃除面倒だし……
マーラーを聴くようになったのはチャールズ・ブコウスキーの影響です。あの人はマーラーを流しながら安酒を浴びたり、原稿を書いたりしていたらしく、ためしに聴いてみたら、あ、結構いいじゃんって感じで。
マーラーの交響曲の中では第7番「夜の歌」が一番好きです。どこがとはいえませんが、なんか好きです。たぶん僕が夜が好きだからでしょう。音楽関係ねえ……
音楽が好きなのでレビューというか感想というか、批評というか、そういうのを書いてみたいのですがどう書けばいいのかわかんないんですよね。ためしにいま第9番の批評を読んでみたのですが、まあ、なにを言っているのかわからない。アダージョが云々言われてもアダージョってなんだよって話ですし。
レビューとかは音楽だけでなく、本に関しても書ける気がしません。でも本なら、たぶんギリギリ書けそうな気はします。ただ音楽はわからん。どうすれば書けるようになるんでしょうか。とっかかりがわかりません。
あくまで僕のイメージなんですが、マーラーってペシミスティックな感じがします。どこがと言われると困るのですが、なんか全体的に諦めのムードがあるっていうか。そこが聴いていて落ち着くというか、心地いいというか。
交響曲は、チャイコフスキーを聴いてみたこともありますが、なんかあれですね。いまいちピンとくるものがありませんでした。もっとちゃんと聴けば印象も変わるのでしょうが。
音楽も本も、あとは絵画もそうですが、僕はフィーリングでしか捉えていないので(というか、そうしかできないので)、個人的に「よかったか」「よくなかったか」くらいしかわからないんですよ。小説はそれ以外にもいろいろ注意して読むときもありますが、基本的には楽しむことが第一です。
……まあ、それはそれでいいのかなとは思いますが、「いい!」と思ったことをたとえばこのサイトで書きたいってなったときにもどかしいです。
自分が小説を書くときって、最初のインスピレーションは音楽から受けることがほとんどです。自費出版した『ヤーレン・シャッフル』(←ここで無料で読めますよー)ではそれがかなり色濃く出ています。タイトルをそのまま曲名から拝借したり。内容は歌詞とは全然違うんですけど、僕の中のイメージだとこういう感じだよ、っていうような。
だから、レビューとか書けなくても、小説で反映できればそれでいいのかなとは思いますが。
たとえばマーラーの交響曲なら第一章は第1番「巨人」で書いて、交響曲10番を第十章として書いていく、みたいな。
すげー長くなりそうで、かなりの覚悟が要りますが、でも面白そうです。
小説も、そろそろ書きたいなあとは思っていて、いろいろ考えているのですが、なんというか、まだこう、「書くぞ!」とはなれず。タイトルとざっくりとした内容は、候補としていくつかあるので、膨らませれば書けるのですが、膨らまないんですよ。
もともとプロットを作るとうまくいかないので、行き当たりばったりで書くのですが(で、書きながら伏線を張ったり、回収したり)、それにしても膨らまない。ごちゃごちゃ考えないで書きゃいいのかなとは思いますが……
精神的にもいまはかなり調子がいいので、そろそろ……って思っていても、その一歩が重すぎてダメですね。まだ去年のが引きずっているのかなんなのか。短編でも、ショートショートでも、ここの散文詩や空想にでも、とは思うのですが、書こうとすると途端に頭が真っ白になっちゃって。
でもまあ、こうして日記ならダラダラと書けるようにはなったので、たぶんもうちょっとすれば書けるでしょう。たぶん。
メランコリックノイローゼさんの『どうしようもない夕焼け』、これすげえ……
なんか、書きたいことを先にやられて悔しいのですが、すごく好きな作品です。
最初の「頭をひねり潰された俺の残像が」ってところで、もうノックアウトですよ。そうか、こういう書き出しもあったのか!と。そこから現実と幻想を行ったり来たりって感じで進んでいって、「腐った味噌汁みたいな色の」「どうしようもない夕焼け」に「俺」は両手をかざして。
まさにメランコリックだし、ノイローゼなんだろうなあと。この「俺」は。泣きたいような叫びたいような、感情の坩堝を覗いてみたような感じがおどろおどろしくて。きっとこの「俺」には優しく抱きしめてくれる女性や、なにも喋らないでただ一緒に酒を飲む男友達みたいなのがいれば救われるんでしょうね。
悲しい?悔しい?惨め?……どれもあっているような間違っているような。アカヰさんの才能には昔から嫉妬するばかりです。僕もがんばります。